制作日誌 - 第7回 ジュニア映画制作ワークショップ


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2006/07/31 (月)

8:10 新百合ケ丘駅集合
9:00〜17:00 金程中学校

撮影 3回目撮影に入って、参加者の心掛けが良い(?)せいか、天候には恵まれてきた。今日は、昨日の遅〜い梅雨明けから一転暑くなる覚悟をしていたが、割と涼しい風が通り、またまた恵まれた撮影日和となった。

今日からエキストラ役の生徒を交えた撮影で、ジュニアの参加者は総勢30余名に膨らんだ。わいわいガヤガヤと取り留めなく騒ぐと思いきや、役者だということが意識されており、テストスタート、本番スタートと声がかかると全員が演技に戻り、すばやく集中してくれていた。
一昨日のリハーサルがものをいい、午前も午後もカット割が多く、いろいろな角度、引いた映像、アップの映像等様々なカットが関連付けされて、効率的に撮影がこなされていく。

本番になると、外部からの騒音を遮断するため、すべての窓を閉め、ささやかに天井から涼を送ってくれている扇風機も止まる。30余名と締め切りの教室、そして熱演。本番の時には、教室から廊下にムンムンとした熱気が噴出していく。

監督が躓きそうになると、藤得さんの機を得た指導により、外れかけた道から本来の道に戻ったり、一味加わったものに変身しながら、撮影が進んでいく。
役者も、キャラクターそのものかと紛うばかりに、役そのものになりきれてきた。
撮影3日目ともなると、それぞれの役割が、スムーズにこなされていくと思いきや、ポイントとなるところでは技術スタッフから機敏に活が入り、行動が都度ピッと締まっていく。

みんなの頑張りで、本日予定の2つのシーンは、しっかりと完了した。
撮影終了後、技術スタッフからの忌憚の無い反省の言葉に、いつもは、縮こまってしまうかにみえるみんなが、最後の20分間の動きは素晴らしかったというお褒めの声に、明日からもこの意気で頑張ろうとの気持ちが感じ取れた。
(注:最後の20分間は、撮影時間が無くなってきたため、非常に手際よく本番まで何カットもこなされ、時間内に無事完了した)

2006/07/29 (土)

10:00〜17:00 新百合21 第2会議室
17:00〜17:20 新百合21 ロビー

今日はリハーサルの1日でした。

まずはシーン2のリハーサル。脚本に曖昧なト書きがあったため、そこでの会話を詰めることから始まりました。悪ノリをするシーンなのですが、会話の中身を詰めていくと、本来この場面では無口のはずの風華にセリフを与えてしまったり、ストーリーではなく実世界で悪ノリが始まってしまいました。さすがに藤得先生が突っ込みを入れ、事なきを得ましたが……。
その後、演技を見ていくだけでも細かいことに目を取られ右往左往。演出担当も周りの意見に左右されなかなか演出も確定しない状態でした。また、カットが掛かるたびに集中力が途切れてしまっていたようです。すぐにみんなが喋り出していました。結局、午前中だけではカット割りまで行かず、最後に通しで演技を見て午後の開始までにカット割りを考えることになり昼休みとなりました。

午後はシーン2のカット割りを行っていきました。カメラ担当カメラ位置の感覚が分かりにくかった様子。サポートスタッフがカメラを渡し、確認しつつ進めていったのですが、逆に細かいことにもっと目を取られるようになってしまったようです。リハーサルの進捗はますます遅くなっていきます。ただ、演出の考えたカット割りではカメラのパンがついて行けないなどの問題も見つかって、それなりに意味はあったようです。
2時半近くになってシーン2のリハーサルが終了。主役も長時間のリハーサルに疲れた様子でした。

休憩のあとシーン10のリハーサル。このシーンは絵コンテを用意してきたのでこちらのリハーサルはスムーズでした。それでも、役者が申し訳なさそうな表情が出来なくて何度かのやり直しをしていました。また、カット16〜18については編集の時に不自然になる可能性があるため、ダブりで撮り、編集で考えることにしました。
次に予定にはなかったシーン4(理科室のシーン)を通しでのみリハーサル。ここの演出はあまり考えてきてはいなかったようです。「理科室のシーン、難しいかも……。」と演出しながら呟いていました。

最後に今後の小道具とエキストラの打ち合わせ。教科書は理科の第二分野のものだとか、細かいところまで打ち合わせていました。
会議室の使用時間を過ぎたため、反省会はロビーで行いました。

昨日の疲れのせいか、今日はみんな負のスパイラルに陥っていたように見えます。明日は充分に休んで来週はガンバレ!

2006/07/28 (金)

10:10 新百合ヶ丘駅集合
11:00〜17:00 金程中学校

撮影 2回目今日は体調を崩していた人達も復活!!
まずシーン7の屋上から撮影が始まりました。演出的に狙っていた曇りの天候にも恵まれ、みんなも先日の撮影である程度動きがわかってきたかためか、撮影準備にも少し落ち着きが感じられました。
そして、カメラ位置を決めている中、その先に目をやると、助演女優が背中を向けて立っていたのですが、その姿はもう中学生ではなく風華(役名)そのもので、後ろ姿で役を感じさせるくらいテストの段階から役に入りきっているようでした。
そんな名女優がいる撮影は順調に進むかと思いきや、夏休みの中学校はいろいろな音があるもので、グラウンドで鳴る陸上部のピストルの音に撮影が何度も中断させられてしまうことがありました。そして一時半に1シーンの撮影が終わり、その後腹ごしらえをして残りの2シーンの撮影にのぞみました。
階段を駆け上がるシーン6では前のシーンで主人公が眼鏡をかけていたのが、後のシーンではかけていないことに気付き、急遽眼鏡をポケットにしまう演出を加えていました。
その後シーン3を撮る準備を始めたのですが、時間があまりなく、シーン3はリハーサルのみで終わることになりした。車椅子を使っての移動撮影が本番でどのようになるのかは今日はお預けとなってしまいましたが、リハの様子をみているとうまくいきそうです☆
その後の反省会では、学生スタッフから「時間が限られていることをもっと意識して動こう」「撮影中は仕事がない人も緊張感をもとう」ということを言われていました。

今日はまだ撮影二回目でしたが、スタッフも役者もみんな撮影が面白くなってきたようです。またカットを重ねるごとにみんなの動きがサマになっていくな〜と感じました。特にコード捌きはサイコーです!!

2006/07/27 (木)

10:00〜17:00 新百合21 第2会議室

リハーサル2回目今日は一日を通してリハーサルでした。

午前中は最初に構図について、ナメ、入れ込みなどの講義を受けました。
その時に明日の撮影シーンと演出担当を確認したところ、明日撮影のシーン7の演出担当が体調を崩して今日休んでいることが発覚。他にも体調を崩して休んでいる人がいて、昨日の撮影でみんな相当疲れたようです。リハーサルは急遽、別の人が演出を行うことにしました。

その後机を片付け、リハーサルを開始。まずはシーン7。
演技の確認だけで2時間。藤得先生は都合により演技の確認の途中で今日は離れました。
その後、カット割りを行うのに1時間半。カットを割るのにはカットごとに違った画を撮り意味のあるものにしなければならないことなどを学生スタッフに指導を受けながら割っていきました。結局シーン7の演出だけで4時間近くかかり、午後1時半まで昼休みなしのぶっ続けでリハーサルを行いました。

昼休みの後、午後2時からシーン6、シーン3のリハーサル。
シーン6ではカット割りの仕方で2つの意見に割れ、演出だけでなくみんなの意見を聞く場面も。シーン3の途中で主演が時間切れで帰宅。終盤はスタンドインで録音担当が入りました。

明日の撮影のエキストラは内トラで行くことなど最後に確認の上、今日は解散。お疲れ様でした。

2006/07/26 (水)

10:10 新百合ヶ丘駅集合
11:00〜17:00 金程中学校

クランクイン午前10時10分 新百合ヶ丘駅前に集合し金程中学校へ。
今日からジュニアワークショップのクランクインです。
役者の1人が明日から当分の間参加できないため、その人が演じるシーンを撮影しました。
撮影したのはシーン9の生徒会室、シーン5の廊下の場面でした。
撮影は雑音がなるべく入らないように部屋を閉めきって行ったため、とても暑くなった中で行われました。暑い中、中学生たちが講師や技術スタッフの檄を受けながら真剣に『どう撮ったらいいのか』悩みながら臨んでいました。
本番ではみんな音をたてないようにじっと固まったり、カメラに登場人物以外の人が入り込まないように、階段などで人止めを行いました。
リハーサルでは必要なかった作業が映画制作の現場ではとても大切です。技術スタッフさんの言った『現場には地味な仕事がたくさんあるが、すべて映画を作るために必要な作業だ』という言葉はどこまで中学生たちに伝わったのか。ぼくは胸を打たれました。
サポートスタッフの立場としては具合いの悪くなった子や、怪我をした子がいなくて一安心でした。

2006/07/25 (火)

10:00 シネマハウス(しんゆり映画祭事務局)集合
10:00〜17:00 新万福寺会館

出来上がった脚本のコピーを本の形にして、穴あけをして麻紐を通し完成。
午前中は、脚本を通しで見ながら、演出や小道具、必要な物の話し合い。脚本への書き込みの仕方など教わっていました。

午後からは、配役決め、本読み、リハーサル。
立候補者はオーディションをして、演技を見た上で投票。配役は全て決まりました。

リハーサルの段階で、すでにそれぞれの個性が出ていて皆、はまり役といった感じでした。配役決めが終わった後、演出・撮影照明・録音に分かれての話し合い。スケジュールを見ながら、誰がどのシーンの監督をするのか、誰がカメラをまわすかなどのシーンごとのローテーションを考えていました。
その後、実際にテーブルやいす、小道具等を並べてリハーサル開始。監督と役者が細かく話し合って何度もリハーサルを行っていました。リハーサル後、カメラのショットについて学んでいました(UP,BS,FULLなど)。

今日のジュニアの皆は少し落ち着きがなかったような…。
スタッフごとに別れて話し合いの時や、リハーサル中も手のあいた子達はすぐに関係ない話をして盛り上がってしまい怒られている場面もちらほら。

2006/07/24 (月)

12:10 新百合ヶ丘駅集合
13:00〜14:30 金程中学校
15:00〜17:00 シネマハウス(しんゆり映画祭事務局)

新百合ヶ丘駅前に集合してバスで金程中学校に移動。
校長先生に案内していただきながら、教室・生徒会室・理科室・屋上・廊下をいろいろな角度から見て回り、台本を見ながらシーンに合わせた演出を考えていました。
ジュニアの皆はしっかりメモを取って、ロケハンをしていました。

シネマハウスに戻ってきてからは、演出・音響等に別れて座り、どのシーンを取りたいかなどの話し合いをしました。
衣装(制服)についても話し合いが行われ、女の子→黒か紺のスカートに白いシャツ、男の子→黒のズボンに白のシャツ。に決定。
また小道具係も決まり、全体の話し合いの後には、係りの子達でミーティングも開いていました。
今日のジュニアの皆は移動があったためか少し疲れていた様子。

今年のチーム名が決まりました!!
“レインボー・レンジャーズ”
(一人一人それぞれの“色”がある。とのことです。)
ジュニアが出した20個近い案の中から投票で決まりました。

2006/07/23 (日)

10:00〜16:00 新百合21 第2会議室

脚本制作 5回目午前中は脚本担当の参加生が修正をしてきた脚本のチェックを行いました。
まずはセリフ中のそれぞれの呼び方。苗字にさんを付けて「○○さん」と呼ばせるべきなのか、それとも下の名前で呼ばせるべきなのか。下の名前で呼ぶにしても呼び捨てなのか「○○ちゃん」なのか。個々のキャラクターの人間関係と人柄を考え、直していきました。
次に話にあがったのは天気に左右されるシーンをどうするかと言うこと。短期間の撮影のため想定した天気にならないことが考えられるので、天候に左右されない演出方法を考えることになりました。
また、今のシナリオでは若干物足りない部分もあるため、直せる部分が無いかも話に挙がりました。これらは今日の時間内では話しきれなかったため、次回への持ち越し課題となりました。

午後は配役とスタッフ決めを行いました。
取りあえず、配役、スタッフ共に希望者を聞く形で挙げていきました。また、一部の配役については脚本担当のイメージを聞いた上で候補を挙げました。
今日は欠席者が多いため何れも今回では決定せず、欠席者の希望も聞きオーディションを行った上で決定することとなりました。
なお、現時点では演出と記録が人手不足です。追って人数調整することになります。
一通り希望を聞いたあと、現在希望する役での仮の本読みを行いました。

明日はロケハンです。今年は全て学校ロケになるため、明日は大切なイメージ作りになると思います。

2006/07/21 (金)

13:00〜17:00 シネマハウス(しんゆり映画祭事務局)

脚本制作 4回目脚本制作4回目の今日は、先日決まった『モヤモヤ』の改訂版を読むところから始まりました。作者の中学生は夜遅くまでかかり、書き上げたとのことです。
それから前回の脚本とくらべてどうだったか、一人ずつ感想を言い合い、登場人物のキャラクター設定についての話合いをしました。
あーでもない、こーでもないと話合いは何度も軌道修正しながらなんとか終えました。途中、人口密度が高いせい?か集中力を欠いた中学生も何人か見かけられました。

そんな様子を見かねて最後に映画学校の学生さんから喝を入れられる場面も。私も気が締まりました。。。
ともかく脚本は煮詰まりつつ、完成に近付いております。

2006/07/17 (月)

10:00〜16:00 新百合21 第1会議室

技術講座今回は映画技術講座を行いました。
午前は、撮影の仕方・ビデオのテープ・録音・映画の文法・照明などについての講義を、映画学校の浜口先生・金澤先生に行っていただきました。中学生たちはみんな真剣に講義を聞き、メモもしっかり取っていました。
午後は実際に学んだことを生かし、去年の作品「チェンジ」の1シーンを実際の機材を使い撮影しました。
みんな初めての体験、初めて触る機材で戸惑って撮影をしていました。ですが、先生や映画学校の学生さんたちがうまくサポートをしてくださり、中学生たちはみんな楽しそうに撮影をしていました。
約3時間かかって撮影が終了し、その後撮影をしたものをみんなで見ました。3時間かかって撮影したものは、約1分ぐらいしかなく、みんな映画の撮影の大変さがわかったと思いました。
講義は本当にためになるもので自分も聞かせてもらい、とても勉強になりました。中学生たちが作った作品の撮影に入るのがすごく楽しみです!!

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