6大女優華の競演

蝶の棲む家─木曜組曲─



2001年/(株)光和インターナショナル/35mm/ビスタ/カラー/DTS/112分
製作:鈴木光/監督:篠原哲雄/脚本:大森寿美男/原作:恩田陸「木曜組曲」徳間書店刊/撮影:高瀬比呂志/音楽:村山達哉
出演:浅丘ルリ子、原田美枝子、鈴木京香、富田靖子、西田尚美、加藤登紀子

監督:篠原哲雄(しのはら てつお)
1962年生まれ。学生時代から映画を志し、助監督として現場につく。森田芳光監督と関わる傍ら自主製作も手がけ、『草の上の仕事』で一躍脚光を浴びる。当映画祭でも上映された『月とキャベツ』、『洗濯機は俺にまかせろ』を経て、今や日本映画界を担う若手監督の一人である。

STORY
4年前の冬の夜、「うぐいす館」の寝室で、女流作家・重松時子が謎の薬物死を遂げた。その場に居合わせたのは時子と縁のある5人の女たち。それから毎年彼女たちは、時子の命日がある週の木曜日を挟んで3日間をこの館で過ごすことにした。4年後の今年もまた彼女たちが集う日がやってきた。そしてついに「パンドラの箱」が開かれる日が来た。果たして時子の死は自殺なのか他殺なのか、その真相とは?そこには想像を絶する結末が待ち受けていた…。

COMMENT
昔、「人が死んで悲しくても、結局生きてる側はごはん食べるんだよなぁ」と感じたことがある。罪悪感とも虚無感ともつかない気分だった。作品中の女たちは、大いに食べ、飲み、語る。それは明るく前向きというより、自らを死者と対極におき、食べることで自分の生を再確認している姿のように見えた。あるシーンで思わず「ぞっ」としたのは、彼女たちから発せられるそんな生への貪欲さ、その「毒気」にあてられたからだろう。

GUEST TALK
篠原哲雄監督と女優の浅丘ルリ子さん(予定)をお迎えしてのトークがあります。
浅丘ルリ子(女優)
中学時代にヒロインデビューした『緑はるかに』(55年)から日活映画で活躍。「渡り鳥シリーズ」、『憎いあンちくしょう』(62年)、『執炎』(64年)等。松竹映画では「寅さんシリーズ」のマドンナ役で最多登場。1979年以降、毎年舞台作品を発表している。








上映前に、篠原監督と女優の西田尚美さんによる舞台
挨拶があります。
西田尚美(女優)
1972年生まれ。広島県出身。専門学校卒業後、CMモデルとして活躍。95年『ゲレンデがとけるほど恋したい』で映画デビュー。97年『学校の怪談』、『秘密の花園』で奇想天外なヒロインぶりが脚光をあび、一躍人気女優となる。最近作『ナビィの恋』(99年)、『MONDAY』(99年)、『カタクリ家の幸福』(02年)など。