新百合ヶ丘ゆかりの映画監督 今村昌平 生誕90年 没後10年

世界的な映画監督であり、映画のまち“しんゆり”の礎を築いた、今村昌平監督の傑作選!
今年はしんゆり映画祭にも深い関わりのある今村昌平監督の生誕90年・没後10年にあたる。映画祭スタッフの激論の末に選ばれた傑作を上映!
にっぽん昆虫記
にっぽん昆虫記
1963年/日本/123分
監督・脚本:今村昌平
脚本:長谷部慶次
出演:左 幸子、佐々木すみ江、北村和夫

ベルリン国際映画祭(1964年) 銀熊賞(左幸子)
第37回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画第1位
第14回ブルーリボン賞作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞
第18回毎日映画コンクール監督賞、女優主演賞、音楽賞

川崎市アートセンター・アルテリオ映像館
11月9日(水) 10:00
11月11日(金) 10:00
ストーリー

大正7年冬、松木とめは東北に生まれた。父・忠次と母・えんが結婚した時、えんは妊娠8ヶ月。知的障がいのある忠次は、とめを自分の娘と思っているが、実の父はえんが当時付き合っていた男らしい…。そこから始まる女の半生を昆虫観察のような視線で描く。

ここがオススメ!

今村昌平が、長谷部慶次とともに書いたオリジナル脚本を監督し映画化した作品。今村昌平監督の真骨頂である「性」と「生」が色濃く描かれた作品であり、それを体現するのは、本作でベルリン映画祭銀熊賞(女優賞)を受賞した名優・左幸子。『幕末太陽傳』(1957)、『飢餓海峡』(1965)と並ぶ、必見の左幸子の代表作。(神原健太朗)

カンゾー先生
カンゾー先生
1998年/日本/129分
監督・脚本:今村昌平
脚本:天願大介/原作:坂口安吾
出演:柄本 明、麻生久美子、ジャック・ガンブラン、松坂慶子

第22回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞(柄本明)、最優秀助演女優賞(麻生久美子)
第72回キネマ旬報ベストテン 主演男優賞(柄本明)
第53回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞、音楽賞(山下洋輔)

ゲストトークあり(予定)柄本明さん(俳優)

川崎市アートセンター・アルテリオ映像館
11月9日(水) 13:00
11月12日(土)ゲスト 10:00
ストーリー

太平洋戦争末期、瀬戸内で開業している医師・赤城。肝臓炎の研究に力を注いだ彼は、病状をことごとく肝臓炎と診断する。そのため、人々からは親しみとからかいを込めて“カンゾー先生”と呼ばれている。ある日、村の少女を看護婦に雇う。

ここがオススメ!

開業医だった今村監督の父親が投影された主人公は、愚直なまでの正義感で戦時を文字通り「駆け抜け」、今村作品には珍しく爽やかな印象を残す。若さと生命感あふれる麻生久美子が眩しく、ひと癖ある脇の登場人物たちが人生の陰影をかたどる。風光明媚な瀬戸内の風景と、山下洋輔の個性的な音楽が彩りを添える。(おおがき)

ゲスト(予定)
柄本明さん
柄本明さん
俳優

1948年11月3日東京都出身。76年劇団東京乾電池を結成、座長を務める。88年『カンゾー先生』にて第22回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。2011年紫綬褒章を受章。最近の主な映画出演作品は、10年『悪人』、13年『許されざる者』、14年『0.5ミリ』、15年『岸辺の旅』など。今年は『モヒカン故郷に帰る』『後妻業の女』『シン・ゴジラ』『疾風ロンド』などが公開。来年は『サバイバルファミリー』などが公開される。


 
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