彼女たちの“リベンジ”

エール！

フランス田舎町の農家ベリエ家は、高校生のポーラ以外、全員耳が聴こえないが、オープンで明るく、仲がいい。音楽教師に歌の才能を見出され、ポーラは「パリで歌手になりたい！」という夢を持つ。娘の歌声を聴くことのできない家族は猛反対。彼女の夢の行方は？

ユニークで賑やかな家族に囲まれたポーラは孤独感漂う男子に片想い。二人は発表会のデュエットに抜擢され両想いになるが、誤解が元で喧嘩別れ。甘酸っぱい青春が愛おしく、子どもの成長に戸惑う両親の思いにも共感できる。表情豊かな手話にも注目！　新人女優ルアンヌ・エメラの歌声がいい。久々に出会えた、笑って泣ける爽やかな感動作。（haru）

はじまりのうた

シンガーソングライターのグレタは、恋人に裏切られ失意のままNYのライブハウスで歌っていた。そこへ落ち目の音楽プロデューサー・ダンがアルバム制作を持ちかける。街角でゲリラレコーディングを敢行していくうちに変わっていく二人…。

グレタとダンは、イヤホンを耳に当て、お互いのお気に入りの曲を聴き合いながら、夜のニューヨークを歩く。この映画の主役は、何といっても“音楽”。そして舞台となるニューヨークの街は、音楽によって景色が一変する。ジョン・カーニー監督作品のワクワクする音楽体験は、まだまだ続きそうだ。（haru）

百円の恋【R15＋】

32歳で自堕落な生活を送る一子は、出戻った妹と喧嘩し実家を追い出される。百円ショップの深夜労働にありついた一子は、ジムで寡黙に練習を続けるボクサー・狩野に恋をする。恋は長く続かなかったが、ボクシングとの出会いが彼女の人生を変える。

脚本家が込めた「一子みたいな女の人に『とにかく幸せになろうと思ってほしい、勝ちたいと思ってほしい。もがいてほしい』そのためには、自分のことを少しでも好きになるところから始めなきゃいけない」という思いは、監督と俳優に委ねられた。実績を重ねながらも壁にぶち当たっていた安藤サクラは、オーディションで役を射止め、全身全霊で挑んだ結果、唯一無二の一子を演じている。（haru）

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