マレビト 異界からの来訪者

主人公の前に突然現れる“よそ者”。それまで目を向けないできたものを浮び上がらせ、波紋を投げかける。しんゆり映画祭にマレビト来訪!
哭声/コクソン
哭声/コクソン 哭声/コクソン
2016年/韓国/156分
監督・脚本:ナ・ホンジン
出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村 隼

ゲストトークあり(予定)國村 隼さん(俳優)

川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場
10月31日(火) 13:30
11月5日(日) ゲスト 10:30
ストーリー

山間の平和な村で起こる、村人自身が家族全員を惨殺する連続殺人事件。その犯人の目は必ず白濁し、肌は湿疹でただれていた。事件を捜査する警官ジョングは、やがて山の奥で暮らす謎の男の存在を知る。

ここがオススメ!

平和な村に起こる連続殺人事件、山の中に一人で暮らす謎の男。サスペンス・スリラーなのかなと思って観に行くと、思わぬ方向へとストーリーが展開。この映画一体どうなるの?!と途中で何度も思います。あちこちにちりばめられているヒントをたどっていくと初めからは予想もつかないところに着地する。韓国映画の底力を否応なしに感じさせてくれるエンターテイメント作品です。韓国最大級の青龍映画賞にて日本人で初めて男優助演賞を受賞した國村隼さんの多面的な演技、お見逃しなく。(喜多村)

ゲスト(予定)
國村 隼さん
國村 隼さん
俳優

1955年生まれ。国内外の映画を中心に多くの作品に出演し、圧倒的な存在感で高い評価を得ている。この3月に日本でも公開され話題となった韓国映画『哭声/コクソン』(ナ・ホンジン監督)では「第37回青龍映画賞」において男優助演賞と人気スタ-賞の2冠を受賞、外国人俳優史上初の快挙となる。今後は『鋼の錬金術師』(12月1日公開)のほか、海外作品『KOKORO』(11月4日公開)、『追捕 MANHUNT(原題)』(2018年公開予定)などがある。

永い言い訳
永い言い訳
2016年/日本/124分/PG12
監督・原作・脚本:西川美和
出演:本木雅弘、竹原ピストル、深津絵里
川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場
11月2日(木) 15:50
11月5日(日) 15:00
ストーリー

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、長年連れ添った妻を突然の事故で亡くしてしまう。留守中に不倫していた幸夫だったが、世間に対して悲劇の夫を演じるしかない。そんなとき妻と一緒に亡くなった、妻の親友の家族に出会う。

ここがオススメ!

主人公衣笠幸夫は人気作家だが、最近はくすぶっている。不遇時代を支え連れ添った妻にどうでもいいことで絡んだり、その留守中に愛人に電話したりするような面倒くさい男で突然妻を亡くしても泣くことすらできない。演じる本木雅弘さんが素晴らしく、イラっとしながらも母性をくすぐられます。そんなチャーミングな本木さんと対する、妻の親友の夫陽一を演じる竹原ピストルさんの存在感もすごい。真反対のいい男を堪能できます!子どもたちへまっすぐな愛情を注ぐ男と子どもたちとの触れ合いで変わっていく幸夫の毎日をどうぞ見守ってください。(喜多村)

淵に立つ
淵に立つ
2016年/日本・フランス/119分
監督・脚本:深田晃司
出演:浅野忠信、筒井真理子、古舘寛治

ゲストトークあり(予定)深田晃司監督

川崎市アートセンター・アルテリオ映像館
11月2日(木) 12:10
11月4日(土) ゲスト 15:40
ストーリー

郊外で工場を営む夫婦とその娘。平穏な毎日を送る家族の前にある日、夫の古い知り合いだという男が現れる。夫は、妻に断わりもなく男を雇い入れ、自宅の空き部屋に住まわせる。すると不穏な歯車が回り始める。

ここがオススメ!

深田監督の前作『歓待』と同じく、小さな町工場を営む夫婦のもとに1人の男がやってくることから物語が始まります。前科者ではあるが礼儀正しく、夫婦の娘にオルガンを教える男には浅野忠信さん。この世のものとは思えない存在感を発していて強烈な印象を残します。前作で皆を引っ掻き回す男を飄々と演じていた古館寛治さんが、今作では男を家に入れる何を考えているのかわからない夫を演じています。妻役には筒井真理子さん、華やかな前半部と一転した後半部の演技は必見。この夫婦の恐ろしさも見逃せません(喜多村)

【同時上映】鳥(仮)
鳥(仮)
2016年/日本/7分
監督・脚本:深田晃司
出演:井上三奈子、金子岳憲、木引優子

※『淵に立つ』各回上映前

ストーリー

部屋で男が女に詰問されている。窓辺には別の女性がいる。どうやら男がその女を部屋に連れ込んだようだが…。

ゲスト(予定)
深田晃司監督
深田晃司監督
映画監督

1980年東京生まれ。映画監督。2010年『歓待』で東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞受賞。2013年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリと若い審査員賞をダブル受賞。2015年『さようなら』でマドリッド国際映画祭にてディアス・デ・シネ最優秀作品賞。2016年『淵に立つ』(浅野忠信主演)が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で準グランプリにあたる審査員賞を受賞。来年『海を駆ける』(ディーン・フジオカ主演)の公開が控えている。

 
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