アリスのままで
監督・脚色:リチャード・グラッツァー、ウォッシュ・ウェストモアランド
原作:リサ・ジェノヴァ
出演:ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリステン・スチュワート
●第87回アカデミー賞® 主演女優賞
●第72回ゴールデン・グローブ賞 主演女優賞
●15年度英国アカデミー賞 主演女優賞
川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場 | |
---|---|
11月5日(木)保育付き | 10:00 |
11月6日(金) | 19:30 |
ジュリアン・ムーア主演、世界が絶賛した感動作
50才のアリスは、ニューヨークのコロンビア大学で言語学者として活躍し、充実した人生を送っていた。しかし物忘れが頻繁に起こるようになり、若年性アルツハイマー病だと宣告される。記憶を失い、自分が自分でなくなることへの恐怖を抱えながらも、運命を受け入れ生きる女性と家族の絆を描いた物語。
原作はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーランキングに40週間にもわたってランクイン。監督の一人、今年の3月に急逝したリチャード・グラッツァーは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘いながら撮影に挑み、リアルな病気のアリスの心境に細やかに分け入る。難しいテーマに制作スタッフとキャストがこだわりをもって作り上げた、今年公開の洋画を代表する感動作。
6才のボクが、大人になるまで。
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
出演:エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホーク、ローレライ・リンクレイター
●第87回アカデミー賞® 助演女優賞(パトリシア・アークエット)
●第64回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(リチャード・リンクレイター)
●第72回ゴールデングローブ賞 作品賞・監督賞・助演女優賞
川崎市アートセンター・アルテリオ映像館 | |
---|---|
11月4日(水) | 15:50 |
11月5日(木) | 12:50 |
アカデミー賞 主要6部門ノミネート
テキサス州に住む6才の少年メイソンは、キャリアアップのため大学に入学することになった母に従い姉とともにヒューストンに転居。多感な思春期を過ごす。父との再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。やがて母は大学の教師となり、音楽への夢をあきらめた父は保険会社に就職し再婚。やがて12年が過ぎ、メイソンに巣立ちの時が…。
6才の少年とその家族の変遷のドラマを、同じ主要キャストで12年間にわたって撮り続けた、リンクレイター監督の才気と根気の結晶。12年という歳月を体に刻みつけたパトリシア・アークエット、時間の経過を感じさせないイーサン・ホーク。二人の俳優の対照的なアプローチによる熱演が姉弟の成長の物語を支える。
KANO ~1931 海の向こうの甲子園~
監督:マー・ジーシアン
製作総指揮:ウェイ・ダーション
出演:永瀬正敏、坂井真紀、ツァオ・ヨウニン、大沢たかお
●第9回大阪アジアン映画祭観客賞
●第51回台湾金馬奨観客賞・国際映画批評家連盟賞
ゲストトークあり(予定)
永瀬正敏さん(俳優)
佐藤忠男さん(映画評論家・日本映画大学学長)
大倉裕真さん(俳優)
飯田のえるさん(俳優)
山室光太朗さん(俳優)
川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場 | |
---|---|
11月5日(木) | 13:00 |
11月8日(日)ゲスト | 15:10 |
1931年の甲子園、伝説の試合。
日本統治時代に台湾の実在した嘉義農林学校(略称:嘉農=かのう)を舞台に日本人監督(永瀬正敏)が弱小の野球部を指導し甲子園の決勝まで導く。チームは漢人、台湾原住民、日本人の3民族の混成だが、監督はスパルタ式訓練とフェアな選手起用によりチームを戦う集団へ変え、監督もまたチームに愛情を抱き成長していく。
野球部員役にはできるだけ野球経験があることを求めたマー監督。特にエース役を務めたツァオ・ヨウニンは、2012年IBAF世界青年野球大会中華チーム代表選手であり、現在も大学野球界で活躍する本格派。演技経験は初めてであったが、本作は台湾でメガヒット、圧倒的な存在感で一躍、国民的スターとなった。
俳優
宮崎県生まれ。1983 年『ションベン・ライダー』でデビュー。 1991 年に『息子』で日本アカデミー賞、ブルーリボン賞、他計9 映画賞で、主演・助演男優賞を総なめにし、『学校Ⅱ』(96)と『誘拐』(97)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を、そして『隠し剣 鬼の爪』(04)で同優秀主演男優賞を受賞。また、カンヌ国際映画祭芸術貢献賞受賞『ミステリー・トレイン』(89)、ロカルノ国際映画祭グランプリ受賞『アジアン・ビート(香港編)オータム・ムーン』(91)、リミニ国際映画祭グランプリ、エジンバラ国際映画祭監督賞、トリノ国際映画祭審査員特別賞を受賞した『コールド・フィーバー』(95)など80 本の映画に出演している。
近作では、2011 年に公開された『毎日かあさん』で日本映画批評家大賞主演男優賞受賞、『スマグラー おまえの未来を運べ』で日本放送映画藝術大賞優秀助演男優賞受賞。また、『KANO』(14)での金馬奨最優秀男優賞ノミネートは、日本人初の快挙となった。カンヌ映画祭・ある視点部門オープニング作品『あん』(15)は、ロングラン公開中。待機作に『64』『後妻業」『Words With Gods 四苦八苦』『十字架』『GOOD YEAR』『BADS』他。 写真家としても活動。青森県立美術館、津軽伝承工芸館、みやざきアートセンター等で写真展を開催。
昨年の台湾華山1914 での「KANO」写真展には7 万人の動員、今年は台湾4箇所での「Mind's mirror -心象-」写真展には10万人の動員を集めた。今後も各都道府県で写真展を開催予定。
映画評論家・日本映画大学学長
1930年新潟県生まれ。「映画評論」「思想の科学」の編集にたずさわりながら評論活動を行う。アジア映画を中心に、世界中の知られざる優れた現代映画を発掘、紹介し日本の映画界に貢献。映画ばかりではなく演劇、文学、教育など幅広い分野にわたり執筆活動を続けている。著作に「日本映画史」(全4巻)「日本映画の巨匠たち」(全3巻)など多数。現在、日本映画大学学長をつとめ、日本映画の将来を担う人材の育成に尽力している。
俳優
1995年9月18日生まれ。京都府出身。11歳から芸能活動を始め、映画『GORGEOUS! 僕のエンジェル』(07/WEB)、『ブタがいた教室』(08)、『告白』(10)、『金星』(11)、『のぼうの城』(12)、ミュージカル「星の王子様」(07)などに出演。
俳優
1994年1月7日生まれ、埼玉県出身。2011年第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで フォトジェニック受賞後、TVドラマ「家政婦のミタ」(11)、「シュガーレス」(12)ほかに出演。 『KANO~1931 海の向こうの甲子園~』で映画初出演。小学校から中学校時代に野球部で活動。
俳優
1992年6月2日生まれ、神奈川県出身。映画『永遠の0』(13)、TVドラマ「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」(14)などに出演。少年野球の経験あり。
神々のたそがれ
監督:アレクセイ・ゲルマン
原作:ストルガツキー兄弟
出演:レオニード・ヤルモルニク、アレクサンドル・チュトゥコ
ゲストトークあり(予定)
柳下毅一郎さん
川崎市アートセンター・アルテリオ映像館 | |
---|---|
11月5日(木) | 16:30 |
11月7日(土) ゲスト | 16:50 |
異才が現世に遺した、恐るべき置き土産
地球から800年ほど遅れた惑星に、地球から調査団が派遣された。ルネサンス期のような城の立ち並ぶ地・アルカナルでは、商人が権力を握り、追われた知識人たちは隣国に逃亡する。地球人のドン・ルマータは、知識と力によって神のごとく崇められるが、権力者の蛮行を傍観するしかなかった。
寡作の巨匠、ゲルマン監督15年ぶりの新作(そして遺作)は、タルコフスキー監督の名作『ストーカー』の原作者、ストルガツキー兄弟の「神様はつらい」の映画化。3D映画よりずっしりと五感に訴えてくる渾身の白黒映画。本作のチラシが高らかに謳う「21世紀最高傑作」の真偽は、ぜひ映画館で“体験”してジャッジを!
映画評論家・翻訳家1963年、大阪府生まれ。東京大学工学部卒。雑誌「宝島」などの編集者を経て英米文学翻訳家。主な訳書にR・A・ラファティ『第四の館』(国書刊行会)など。著書に『皆殺し映画通信』(カンゼン)、『新世紀読書大全』(洋泉社)など。編書に『女優林由美香』(洋泉社)など。ウェブサイト:柳下毅一郎の皆殺し映画通信http://www.targma.jp/yanashita/で新作邦画評を連載。
それでも僕は帰る ~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~
監督:タラール・デルキ
出演:アブドゥル・バセット・アルサルート、オサマ・アルホムシ
●第30回サンダンス映画祭ワールドシネマドキュメンタリー部門グランプリ
(注)一部、戦争の生々しい映像がございます。
ゲストトークあり(予定)
川畑嘉文さん(フォトジャーナリスト)
川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場 | |
---|---|
11月6日(金)ゲスト | 13:40 |
11月7日(土) | 10:00 |
[ドキュメンタリー]平和を願う彼らが戦い続ける理由とは?
2011年に始まった中東各国の民主化運動の波を受け、シリアのサッカーユース代表チームのGKだった19才の青年バセットは民主化運動のリーダーになる。非暴力の抵抗運動を続けていた彼らだったが、12年2月に政府軍の攻撃により170人もの市民が殺害されると、ついに彼らは武器を手にするようになる。
言葉と歌と踊りで平和を訴えるカリスマが、その理想を捨て武器を手にする瞬間、日常化した戦闘に混乱し疲弊し追い詰められてゆく苦しみと悲しみの全てを、親友のカメラマン、オサマがごく至近距離から映しとる。そして彼自身もまた、戦闘に身を投じる当事者なのだ。戦後70年、今なおこの地上で起こっている現実を見逃してはならない。