追悼 武重邦夫
KAWASAKIしんゆり映画祭の創設者である、武重邦夫が2015年7月に逝去しました。武重プロデュース作品を上映し、ゲストとともに故人を偲びます。
1939年、愛知県生まれ。1965年、今村昌平監督に師事し、今村プロダクション結成に参加。 1975年、今村監督とともに横浜放送映画専門学院(現在の日本映画大学)を設立する。今村監督作品にプロデューサーや助監督として多数参加した。1988年に新宿映画祭、1995年にはKAWASAKIしんゆり映画祭を創設。監督、プロデューサーとして活躍する傍ら、若いスタッフの育成に力を注いだ。KAWASAKIしんゆり映画祭顧問、NPO法人KAWASAKIアーツ・副理事長、シネマネストJAPAN映画制作研究所・代表を務めた。2015年、逝去。
物置のピアノ <川崎新都市街づくり財団Presents>
監督:似内千晶
企画・製作:武重邦夫
原作:原みさほ/脚本:斎藤三保、橘内裕人、笠原希/プロデューサー:橘内裕人、佐々木裕二
出演:芳根京子、小篠恵奈、平田 満、赤間麻里子、神田香織、佐野史郎、長谷川初範、織本順吉
ゲストトークあり(予定)
似内千晶監督
橘内裕人さん(プロデューサー)
原みさほさん(原作)
川崎市アートセンター・アルテリオ映像館 | |
---|---|
11月3日(火・祝) ゲスト日本語字幕 |
14:30 |
11月6日(金)副音声日本語字幕 | 13:00 |
震災から一年後。今日も春香が物置でピアノを弾いている。そんな春香をあたたかく見守る祖父は桃の風評被害に苦しんでいた。そこへ姉の秋葉が突然帰郷、父親に留学を切り出す。秋葉はコンクールではじめて春香に負けピアノを断念した。以来、姉妹の仲は悪い。そして家族には幼い弟を亡くした記憶があった…。
震災の翌年、似内監督は福島県桑折町を訪れた。そこで目にした光景と街の人々との対話が本作の原点である。これは震災映画ではない。どんな家族にもある幸せな思い出と悲しい過去。ピアノを愛した一人の少女が、そんな家族やこの時代と葛藤し成長する姿が、やがて福島の希望のひとつになることを願って作られた作品なのである。
監督
日本映画学校(現日本映画大学)を卒業後フリーランスの助監督として『空中庭園(豊田利晃監督作品)』、『やわらかい生活(廣木隆一監督作品)』、『狼少女(深川栄洋監督作品)』他多数に参加。その後2006年より現場編集システムを立ち上げ、現在まで、『悼む人』『くちづけ』『20世紀少年(全三部作)』など、主に堤幸彦監督の様々な作品に参加。WOWOWドラマ『コヨーテ、海へ』では脚本を担当。本作が初監督作品となる。
プロデューサー
1984年福島市生まれ。福島工業高校を卒業。
その後、日本映画学校入学。
一年間の脚本執筆の後、本作の制作に参加。
原作
1988年、桑折町生まれ。
福島県立保原高等学校卒業後、日本映画学校入学。
在学中に本作を執筆。